「コロナ禍」真っ只中の2020年9月にデビューした男女混成のユニット THE SAVAGE。
その初の無観客単独配信ライブ「THE SAVAGE ONELINE LIVE」が6月19日に開催された。
これは、同日に予定されていた<THE SAVAGE LIVE’21 “THE FIRST RGB”>の代替公演であり、紛れもなく彼らの【初】単独公演である。
定刻から少し遅れて、画面には【NADiA、TAKARA、YUYA、NANA、TOMOYA】メンバーそれぞれを紹介したソリッドなオープニング映像が流れる。
そしてアングルがステージに切り替わると、凛と立つ「THE SAVAGE」の5人。
「The Sun is Shining…」
NADiAがネイティヴな英語で語ってからデビュー曲「SunLight Yellow」。
この曲から、彼らはゆっくりとその日の物語を描き始めた。
リリースされた配信ver.とは異なる歌割りで「Green Shade」を、ライブ初披露の最新曲「Cryin’ Blue Rain」を全員歌唱で。
ライブ序盤、ギミックを施したミドルナンバーを矢継ぎ早に、そしてアグレッシヴに魅せる。
冒頭のMCで、リーダーのNADiAが「胸がいっぱい過ぎて、何から話したらいいのか・・・」感動に声を震わせる。
様々な紆余曲折を経て実現した単独公演。
そこに至るまでの想いが、思わず溢れ出た格好となった。
しかし、すぐさま笑顔を取り戻すと、和気藹々としたメンバー紹介へ。
「今日、雨が降ってたんですけど・・・傘なんていらないぜ!!ヴォーカルのTOMOYAです!!」
メンバー随一の天然キャラの無邪気なコメントで、一瞬空気を凍らせる。
「傘、一番さすタイプだよね?髪の毛一番気にしてんじゃん?」
TAKARAが巧いツッコミを入れて、場を落ち着かせる・・・本当にバランスの良いチームだ。
続いてUK GARAGEでリアレンジされた「Lapis Lazuli Liberty」でお洒落に決めて、ミドルテンポの「Viridian Mood」。
リリックのラストの一節、
——貴方に逢いたい——。
今の彼らの心情をリンクさせて、歌にメッセージを込めるTOMOYA。
荒唐無稽なMCをしていた者とは同一人物思えないダブルフェイスっぷりにTAKARAも思わず「さすが、やるねーー」と感嘆。
ライブ中盤、彼らのバックでDJを買って出た彼らのサウンドプロデューサー「PART2STYLE」のNisi-P。
メンバーから勢いよく紹介されると、挨拶がわりと言わんばかりに、激しいDJプレイを行う。
そのNisi-Pが手掛けたシンセウェーブのクレイジーナンバー「Cobalt Half Moon」でこの日最大の山場を迎える。
「まだまだ盛りがっていけますか!!!!」YUYAがカメラの向こうにシャウトしながら、全員で80’sのレトロな曲でノせていく。
TAKARAが、メインヴォーカルをつとめる「Red-Eye Flight」でマイクスタンドを使ったロックなパフォーマンスを決めてから、ダンスナンバー「BlackOut 4Style」。
無観客ライブの利点を生かして、フロアとステージを縦横無尽に行き来しながら、得意のジャンルを魅せるメンバー。
そのままディスコサウンドの新曲「Gold Round」までノンストップで踊り続ける。
「私達、もっと成長して、もっともっといい曲を届けていくので、これからも宜しくお願いします!!」曲中にメッセージを届ける。
続けてNADiAが「今日はNANAの誕生日なんです!!」と彼女の頭を撫でる。
途端にメンバーから「おめでとう!!」と拍手が。
メンバーがこの日に配信ライブであってもライブをやりたかった理由のひとつのようだ。
TOMOYAが「僕達も(コロナ禍にデビューして)悔しい思いもたくさんしたけれど、音楽やパフォーマンスを届けられる事に感謝しているからこそできた曲です」
そう前置きしてからの「GrayWall Distance」。
—だから 未来を行こう 霞んでしまう事を恐れずに—
—いつも 未来を見よう 歪んでしまう事を恐れずに—
「コロナに負けずに笑顔で過ごせたらなと」そうも語った彼の無邪気で純粋な願いは、画面の向こうに届いた筈だ。
初披露のアップチューンナンバーから、デビュー曲「SunLight Yellow」の別ver.「Crazy Yellow Mix」へ。
この日のためにリリックを変えて、同じく初披露。
自由奔放に進めてきた、彼らの物語もいよいよ終盤。
これまで制作した全ての楽曲に「色彩」を想起させる言葉を主題としてきたTHE SAVAGEがこの日の最後に届けたのは「色」は「白」。
「まだまだ真っ白な僕達です。これからもっともっと沢山の色をつけていきたいなって思っています。」
ラストナンバーは「THE WHITE STORY」。
5者5様の「色彩」を表現し続けて来た、数ヶ月の道程は、この日のライブで確実に表現できた。
彼らはこれからも多くの色を重ねていくだろう。
【Profile】
2020年9月結成。
NADiA、TAKARA、NANA、YUYA、TOMOYAの5人で構成される男女混成ユニット。
三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE や超特急などのバックダンサー、世界的なダンス大会優勝経験者、PRODUCE 101 JAPAN出場者など、多方面で活躍する強者たちが結集。性格はバラバラなのに、やたらと気が合うメンバーは、一緒にいると常に笑顔が絶えない。しかし「エンターテイメント」に関しては一切の妥協を許さないクリエイターとしての一面も覗かせる。まさに「ダブルフェイス」ともいうべき、彼らの「緩急」こそが、このユニットの最大の魅力。
あらゆるカルチャーで斬新な発信を続け、次世代の音楽シーンで「ヤバい」と評される事は間違いない。
【THE SAVAGE official HP】