LIVE REPORT

鈴木友里絵『OVERTURE』7年越しの夢に向けて、いざクアトロへ

シンガーソングライターの鈴木友里絵が2018年1月19日、東京・下北沢『風知空知』にて、鈴木友里絵ワンマン応援自主企画『OVERTURE vol.6』を開催した。本記事では当日の模様をレポートする。

鈴木友里絵とは?

鈴木友里絵は、25歳のシンガーソングライター。青山学院大学在学中の19歳より本格的に音楽活動をはじめ、ソロとしての活動のほか、学祭テーマソングや舞台、音楽ゲームなどに楽曲提供も行っている。首都圏のアマチュア女性シンガーソングライターでは絶大な人気を誇る。

2016年には全国47都道府県をまわるツアーをたった3ヶ月で完遂するなど、かなり行動派で、天然気味のキャラクターも人気。人気YouTuber・水溜りボンドの初期エンディングテーマ曲『チャンネル登録してねの唄』(https://youtu.be/8oNwSM_R_98)で彼女を知った人も多いかもしれない。あの曲を即興で作詞作曲したのが、水溜りボンドの大学の先輩である鈴木友里絵だった。

鈴木友里絵ワンマン応援自主企画『OVERTURE』とは?

本企画『OVERTURE』は、2月12日に渋谷『CLUB QUATTRO』にて開催される鈴木友里絵ワンマンショー『ON STAGE!』に向けて開催されるツーマンライブ。タイトルの『OVERTURE』は、劇用語で「序曲」を意味する。もともとはざわめく聴衆の注意を引く目的で演奏されたものだったが、やがて劇全体の筋や方向を予告するものとなった。本企画はワンマンショー『ON STAGE!』に向けた予告として位置付けられており、ミュージカルなどのステージを好む鈴木のこだわりを感じることのできるタイトルでもある(ちなみにON STAGEは「上演中」の意)。

『OVERTURE』は、2018年8月26日に開催されたヒナタとアシュリーとの2マンライブを皮切りに、これまで全5回の公演が行われた。この日は6回目の公演で、鈴木が憧れたシンガーソングライターでもある杉恵(すぎえ)ゆりかをゲストに迎えた(1月27日と2月3日にはさらにゲストを増やした追加公演が開催される)。

アットホームな雰囲気のなか、まずは杉恵ゆりかがジャジーなキーボードの弾き語りでフロアのグルーヴを高める。『恒星進化論』『オムライス』などを中心に、バラードにアレンジされた演奏でしっとりした大人の空間をつくりあげた。下北沢『風知空知』はお酒とごはんと開放的な雰囲気を楽しめるライブバーだが、杉恵ゆりかの演奏と相性は良く、オーディエンスは素晴らしい演奏とうまい酒に酔いしれていた。

「誰かに寄り添う曲を歌いたい」

続いて、鈴木友里絵がステージに。赤いワンピースとおなじみのベレー帽。アコギを肩からかけ、身体でリズムをとり、ステップを踏みながら笑顔で『セカイイチ』を歌い、ライブをはじめる。ギターのストロークは強く、歌声は伸びやか。鈴木が歌うと、舞台が一気に開けたようだった。さっきまでのジャジーでしっとりした空間とはうってかわって、明るい光のような音が弾ける。

『変身するの』ではイントロから手拍子がおきる。サビでは、音に合わせてその手拍子までもが変調する。オーディエンスがバンドの役割を果たしている。ほとんどの人が笑顔になり、ハッピーなムードが会場にただよう。この曲は「女の子がメイクで変身する歌」であり、テーマは「変身」だが、曲構成だけでなくオーディエンスのリアクションまでもが途中で「変身」するというのは面白い点だ。そこまで設計して楽曲をつくるミュージシャンがどれほどいるだろう?

『髪を黒く染めました』『助手席』とアップテンポな曲を続けると、一転してバラード曲『あなたのせいで、』『ぎゅってしよ』へ。切ないアルペジオを爪引き、サビでは力強くギターをかき鳴らす。そのギャップが余韻をうむ。

『がんばれ』でふたたびアップテンポに戻すと、本編ラストは『COLORS』。フロアからは「ららら」の合唱が起き、その合唱をコーラスにラスサビを歌う。鈴木は、「誰かに寄り添う曲を歌いたい」という想いで楽曲をつくっているそうだ。文字通り、曲がリスナーに寄り添い、ステージとフロアがひとつになっていた。

7年の時を経て、今度は自分の力であのステージに

アンコールでは、杉恵ゆりかとステージでトークを交えながらのコラボ。

登壇早々杉恵がトイレに抜けたため、そのあいだをひとりでしゃべりながら埋めなければならなくなった鈴木。しかも会場の構造上、ステージとトイレが近いためいつもより大きい声で喋らなければならなかったが、これくらいは彼女にとってトラブルではない。自身のプロフィール的な内容から杉恵との出会いまでを淀みなく語り、ぜいたくな「音姫」の役割を果たす。杉恵が戻ってきた後も話は尽きることがなく、女子会の様相を呈しはじめたところで、演奏に。

まずは杉恵の代表曲である『ジョキッ』をふたりで歌う。ふたりの歌声が絶妙にソプラノ(杉恵)とアルト(鈴木)にわかれ、切なキュートな楽曲に美しいハーモニーが加わった。フロアからは手拍子が起き、後半はシンガロングも起きた。

鈴木にとってこの曲は、杉恵の楽曲のなかでいちばんお気に入りの曲でもある。歌い終わると「大好きです!」とあらためて公開告白。ナチュラルでストレートな鈴木の感想に、杉恵は「根が良い人なんだね〜」と冷静さを装いつつも、隠しきれない嬉しさと楽しさに頬がゆるみ、会場はさらにハッピーなムードに。

ラストは鈴木の楽曲『star』。この曲は、鈴木が19歳の頃につくった曲であり、彼女がはじめて渋谷『CLUB QUATTRO』にオーディションで立った頃の曲でもある。

2月12日のワンマンショー開催を発表してから、鈴木は、すべてのライブでこの楽曲を披露していたという。その背景には「あの頃オーディションでワンコーラスだけ歌ったステージにいつかまた立って、今度は自分の力で埋めたい」という想いがあった。つまりこの楽曲は、7年の時を経て、鈴木の原点と現在をつなぐ楽曲でもあるわけだ。

その楽曲を、歌をはじめた頃から憧れライブに通った杉恵ゆりかとコラボして歌う。鈴木のストーリーを知って入れば熱くならないはずがない。

大きな拍手のなか、力強く、エモーショナルに歌いあげる。鈴木の瞳は、2月12日の渋谷『CLUB QUATTRO』をじっと見据え、輝いていた。

それは7年間失われることなくひかり続け、さらに輝きを増した光なのだ。

君とあの日見つけた名も無い星は今も

輝き増して光ってる

もっと強く歌うよ

誰かの泣き顔までも

照らして輝く星になりたい

(鈴木友里絵『star』より)

(鈴木友里絵『star』MV)

文・山田宗太朗

セットリスト

  1. セカイイチ
  2. 変身するの
  3. 髪を黒く染めました
  4. 助手席
  5. あなたのせいで、
  6. ぎゅってしよ
  7. がんばれ
  8. COLORS

En 1. ジョキッ(杉恵ゆりか曲)

En 2. star(鈴木友里絵曲)

鈴木友里絵ワンマンショー ON STAGE!
主演:  鈴木友里絵
会場: 渋谷クラブクアトロ(SHIBUYA CLUB QUATTRO)
日時: 2月12日(火)  開場18:00 開演19:00
料金: 前売3600円 当日4000円(税込 整理番号付き)リンク代600円別当必要

 チケットぴあ

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  e+

  問合:  TakeOff7  03-3770-7755

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